GENKI Bluetooth 付属 USB-C to USB-A アダプタ雑感です.
結論は,
規格違反だけど,一応きちんと配線されてそうな感じ
のアダプタではあります.実際,前回取り上げた aceyoon のアダプタ
と全く同じ挙動を示します.と言うことで,詳しい動きは前回記事を御参照頂きたいと思いますが,個人的にはこのアダプタ,同時に
かなりヤバイアダプターだなぁ……
とも思います.この辺りの事情について以下,記してたいと思います.
GENKI Bluetooth 付属 USB-C to USB-A アダプタって?
一応,本アダプタについて説明しておきます.
GENKI Bluetooth ってのは,Bluetooth イヤホンから SBC,AAC,Apt-X, Apt-X LL コーデックで接続できる USB 音源で,元々は NINTENDO SWTCH で Bluetooth イヤフォンなんかを使いたいって目的で開発された製品です.
で,この GENKI の「コンボエディション」ってのを買うと,製品本体以外に,マイク(下写真中央)と USB-C to USB-A アダプタ(下写真右側)が付いてきます.
このアダプタ,何のためのものかと言うと,SWITCH のドッグの USB-A ポートに GENKI Bluetooth を接続できるようにするためのものみたいです.
なにがヤバイのか?
USB-C to USB-A という規格違反のアダプタだからヤバイってのはもちろんなんですが,さらに,このアダプタが GENKI Bluetooth とセットになっているという部分にさらなるヤバさを感じるんです.
何でかと言うと,GENKI Bluetoothは,パススルー給電に対応しています.つまり,
のような接続ができてしまうんです(この接続の場合は USB-A のモバイルバッテリーですし,そもそもきちんと電圧とか測定してつないでます).
上の例は,USB のモバイルバッテリーから,GENKI Bluetooth につなぎ,そのパススルー給電機能を利用して,Raspberry pi zero wh に電気を供給しています.同じように,この USB-C to USB-A アダプタを使えば,
USB-PD 充電器 → GENKI Bluetooth → USB-C to USB-A → PC等(※)
のような接続が簡単にできてしまいます.
USB-C to USB-A が規格違反とされているのは,まさにこういう接続をして,結果的に流すべきではない大電力を PC 等に流してしまいかねず,結果的に PC を壊したり,場合によっては発火しかねないからです.つまり,GENKI Bluetooth では,この接続があたかも許されているような印象を与えるパッケージングがなされている訳です.
おまけに GENKI Bluetooth は NINTENDO SWITCH 向けに売られており,購入する人がこういう事情に詳しいなんて全く期待できません.(※)のような接続を普通にやってしまうだろうなぁ……と思います.だから本製品は特にヤバイなと感じている訳です.
杞憂であれば良いんですけどね.
以上!