YAMAHA YVC-330 雑感です.Amazon の製品ページは以下の通り.
職場の情報部門に新規に導入されたものですが,いつもの通り結論から言うと,
聞こえ方はかなり良くなりますので,性能は確かだとは思いますが,かなり大きいですし,見た目も無骨な感じで,お値段もそれなりなので,やはり業務用ですね.個人で買うようなものではありません.あと,2019年発売のモデルとしてみると少しどうかなと思うところも……
という感じです.
製品の仕様
詳しい仕様は YAMAHA の製品ホームページ
を見ていただいた方が良いと思いますが,小規模(4人〜6人)対応の会議用スピーカーフォンです.
製品の特徴は,
- USB,Bluetooth,ピンプラグの3通りで接続
- NFC 対応
- 対応人数4人〜6人
- SoundCap 対応
なことですが,あと,大きさの割にはかなり低消費電力なのも(個人的には)特徴だと思います.
なお,多分本製品 SoundCap 対応というのが一番の売りで,これは何なのかと言うと,オープンスペース等の周囲の環境音がかなり大きなところでも,1m 以上離れたところから発せられる音を自動的にカットして会議が行えてしまうという機能らしい.
お値段はだいたい6万円と,決して安くはない……と言うか,同様の人数に対応している競合製品と比べるとハッキリ言ってかなり高価です.
今年度になって会議は基本遠隔になり,最初はノートPC付属のマイクでやってたのですが,複数人が同じ部屋から参加すると音がハウリングして大変なことになってしまいます.だからと言って,1台のノートPCから全員参加すると今度は声が聞き取り難い人が出てきてしまう.と言うことで,職場の情報部門で,
何とかしろ!聞こえないぞ!YAMAHA の会議用スピーカーが良いらしいぞ!買え!
と言ったら,
YAMAHA の高いの買ったぞ!これで文句ないだろ!
と返事がありました.もちろん文句などある訳もなく「じゃあ見に行きますね」と言って色々見てきた訳ですね.
製品の外観と使い勝手
と言うことで,製品の外観と使い勝手ですが,まず,注意が必要なことは,本製品,かなりデカイです.感覚的には15インチの据え置きノートPCと同じくらい場所をとります.
おまけに外観は,写真で見るより無骨,かつプラスチッキーで,いかにも業務用な見た目です.間違っても個人的に使うために買うものじゃないです.個人で使うなら,素直に下位機種の,YVC-200
とか Anker の PowerConf
を買うべきです(PowerConf は次機種が出たみたいですね).
本製品の操作方法ですが,スマホとかPCのアプリ等は用意されておらず,全て本体前面の5つのボタンで行います(ファームウェアのアップデートはPCから行います).見ての通り,左から,
- Bluetooth ペアリング
- 受話
- マイクON/ミュート切り替え
- 音量下げ
- 音量上げ
となっています.個人的に高感度が高いのは「マイクON/ミュート切り替え」が他のボタンより大きいことです.10年くらい前,Polycom のシステムでオンラインの会議をやっていたとき,とあるお偉いさんが……
オンライン会議は良い!何と言ってもマイクOFFにすれば*口言い放題できるのが最高だ!
と言ってたのを思い出しました(オイ).*口のために素早く押せる様にマイクON/OFFが他のボタンより大きいんですよね!ヤマハさん!……(ホントにそうなのかどうかは知りません).
もちろん,マイクOFFじゃないのに気がつかずに*口言うと悲劇にしかなりませんので,マイクのONとOFFは見た目ですぐにわかるよう本製品も LED の色で一目でそれが分かります.上の解釈だと「赤い」は安心の色なんですね.
なお,ボタン操作はこれ以外にあと,
- マイクボタンと音量マイナスの同時押しで SoundCap を有効化/無効化
という操作が行えます.SoundCap 有効時は,LEDの色が青くなるのですが,正直,なんでこのためのボタンをもう一つ設けなかったのかは少し疑問に感じます.本製品の売りなんだから専用のボタンが用意されていて然るべき気がする訳ですね.
次に側面ですが,NFC のマークの真下にラインINとOUTと miniUSB のポートが配置されています.
はい,そうなんです.2019年11月発売なのに miniUSB なんです.USB Type-C でもなければ microUSB でもない.ワザとなんですかね.あえて持ち歩いていることがなさそうなものを採用したということなんでしょうか…….ちょっと意味が分かりません.
なお,本製品,電源供給専用のポートはありません.電源は miniUSB で供給します.かなり大きな製品なので,かなり違和感があるのですが,十分に大きな音が出るので良いんでしょう.
あと,ラインIN/ラインOUT はテレビ等とつなぐ用途以外に,もう一台本製品を用意し,相互接続することで8人から12人程度の会議に対応できるということみたいですが,それだとお値段的にも YVC-2000 を買った方が良さそうな気が…….
最後に裏面は,
な感じです.特にコメントするようなところはありません.
実施に会議してみた感じ
もちろんノートPCのマイクなんかとは比べられません.少なくとも相手側からすればすごく聞き易くなります.また,本製品の音も人の声を聞き易く作られているようで,実際,音楽を流してみると,中音域が分厚めの,聞き疲れし難い感じの音です.
と言うことで,もちろん会議用スピーカーとしては全く問題がありません.
ただし,SoundCap を有効にしたときは使い方に少し注意が必要です.
と言うのも,有効範囲(1mらしい)から外れると途端に音が聞こえなくなるからです.SoundCap 有効時にはスピーカーの近くを囲む様に座るべきで,遠くから大きな声を出せば聞こえる訳ではないことは覚えておくべきだと思います.
なお,この類の会議用スピーカーを買って,よく,
思ったほど聞き易くならないんだけど,何で?
と言う方がおられますが,こう言う方は会議用スピーカーの役割を勘違いしています.
会議用スピーカーは,自分のためと言うより,遠隔地にいる人に自分(とその周りの人)の声を届けるために使うものです.つまり,基本的には,
相手先のために使うものであって,自分のためのものではない
訳です.と言うことで,皆さん,周りの人に会議用スピーカーの導入を積極的に勧めましょう!そうすれば自分が幸せに慣れますよ!
以上!