あけましておめでとうございます.2021年最初は,Rakuten WiFi Pocket 雑観について書いておきたいと思います.
いつもの通り結論から言うと,
条件を満たせば容量無制限の Rakuten UN-LIMIT V を1年間無料で使えて,かつ,今だと端末代金もほぼゼロです.普通に使えますし,回線速度も遅くないですし……条件を満たせる方はとりあえず契約しても良いと思います.ただし,個人的には Rakuten mini の方が面白かったかもしれないなぁ……と思ってます.
購入理由と楽天モバイルのエリア
購入理由は,ほぼタダで1年使えるっていうこともありますが,それよりも何よりも決め手だったのは,
楽天モバイルの通信エリアに自宅が含まれていたから
です.
まず,費用ですが,楽天モバイル,今だと初めての契約の場合,300万人までは1年間無料で使えます(今日の時点で200万人超使ってるらしい.詳細な条件は以下を参照).
また,Rakuten Wifi Pocket もキャンペーンでいまだと実質0円です.
さらに事務契約手数料も0円…….後発で,契約者を増やさないといけないとは言え,ホントに良いのかという条件です.しかし,私の場合,利用目的は通話ではなく,テレワーク用のバックアップ回線として使えたら良いなぁ,というものでしたので,容量制限がキツいとあまり使い物にはなりません.楽天モバイルの場合,楽天エリアだと容量無制限ですが,楽天エリアでは無い場合は,au に繋がり,この場合は5Gまで使えるということで,これはこれで魅力的なんですが,やはり,使うなら容量無制限が嬉しい.あと,仕事の都合で,できれば楽天回線がどんなものなのか試してみたかったというのもあります.
ただし,楽天モバイル,少なくとも2020年の春の時点だと,楽天エリアは狭く,私の場合,職場も自宅も接続できませんでした.ところが改めて年末に調べてみると……
驚くほどエリアが広がっています.
いつの間にか職場も自宅もエリアに入っていました.
なお,我が自宅,決して都市部ではなく,山沿いの住宅地です.以前 Wimax も試したのですが,残念ながら自宅からはつながらず,今に至ってもそのままです(一応エリアには入っていますが,実際につながるのは自宅から10歩くらいはなれたところから.悲しい).
Wimax と違って,楽天モバイルの場合,周波数帯的にそこまで接続性は悪くないはずなので,タダですので,これは試すべきだと思った訳ですね.
申込日と開通日
申し込みは12月22日で,実際に商品が届いたのは12月29日です.29日は忙しくて開封できなかったので,実際に開通させたのは12月30日です.
申し込み時には12月24日に届くという動画の案内がありましたが,Rakuten Wifi Pocket 入荷待ちのようで,
実際に届くのは1月上旬と案内されています.と言うことで,実際の案内よりかなり早く私の場合は届きました.
なお,契約の手順等は他にたくさんレビューしている人がいますので,ここでは特に手順等は示しませんが,契約ページの作りや実際の手順等,シンプルで分かりやすく,非常に良いと思います.
開封の儀
届いたものは以下の通りです.箱の大きさはいわゆる60サイズです.
中を開けると,キレイに SIM と Rakuten WiFi Pocket が梱包されていました.
中に入っていたのは,
の通りです.Rakuten WiFi Pocket の箱と sim,そして説明書とあと3枚宣伝用のパンフレット,そして sim について注意する用紙が入っていました(ただし,Rakuten Wifi Pocket の場合,START GUIDE は全く役に立ちません.これはスマホ用のガイドです).
まず,sim を確認しましたが,見ての通り,普通サイズ,micro サイズ,nano サイズにこれ1つで対応するパッケージです.
これは同封された用紙にも注意されていますが,
Rakuten WiFi Pocket はいまどき珍しい標準サイズの sim を使います.sim 切り離しの際は間違ったサイズで切り離さないよう注意する必要があります.
まぁ,間違っても枠にテープで補強して嵌め込めばなんとかなりますが,注意するに越したことはないです.そして,Rakuten Wifi Pocket ですが,
のようなかなり高級感のある綺麗な箱に入っています.開けてみると入っているものは以下の通り,説明書と本体,バッテリー,充電用 MicroUSB ケーブル,充電器が入っていました.
もちろん説明書はきちんとした日本語のものでした.
Rakuten WiFi Pocket 本体と付属品の外観
Rakuten WiFi Pocket 本体と付属品の概要は以下の通りです.
まず,本体外観は以下の通りです.
Rakuten WiFi Pocket は白と黒があるのですが,私が選んだのは見ての通り黒です.気が付いたこと,思ったことを並べると,
- 大きさは免許証くらいで,厚さは1センチちょっとくらい.大きさの割には軽く感じる(仕様上は100gらしい).
- 写真で見るよりプラスチッキーでチープな感じです.
- 充電は microUSB です.USB-C じゃないのがチョット残念です.
- sim スロットの横に microSD スロットあり.
- ボタンは側面に電源ボタンと画面切り替えボタンの2個だけ.ストラップホールもありますね.
くらいでしょうか.充電器は5V 1A 対応っぽい.
なお,本製品の製造元は Shenzhen Harvilon Technology Co., Ltd ということろらしいです.ホームページをみてみると,USB モデムを製造している企業らしいです.
実際に sim を挿し,電源を入れると,さほど待たずに以下の通り液晶画面が出てきます.電波のつかみは比較的早いかなという感じです.
見ての通り,自宅だと電波かなり強いことが分かり一安心です.画面の視認性はそこそこ良い感じ.画面切り替えボタン(電源ボタンの下のボタン)を押すと,上の画面と合わせ,以下3つの画面に切り替わりました.
最初のものが何台接続されているのか,バッテリーの現状等を確認する画面で,2番目が SSID とパスワードの確認画面,そして最後のものが接続用の QR コードが表示されている画面です.
いままで使ったことなかったんですが,試しにこの接続用の QR コードをスマホで読んでみるとあとはスマホの接続ボタンを押すだけですぐに Rakuten WiFi Pocket につながりました.この簡単接続機能,いままで使ったことなかったんですが,分かりやすくてとても良いですね.
Rakuten WiFi Pocket 管理画面の概要
Rakuten WiFi Pocket,接続すれば管理画面を参照することができるようになります.
管理画面のアドレスは 192.168.0.1 です.また,管理画面にアクセスする ID とパスワードは以下の通りです.
- ID: admin
- PASSWORD: admin
管理画面の設定項目の概要は以下の通りです(詳細設定とあといくつかの部分のみ).
いくつかよくわからない設定項目もありますが,DDNS にも対応してそうですし,ポート転送にも対応しているようです.これ以外にも microSD の設定なんかもここから行えます(microSD の中身を http 経由で参照させるなどできるっぽい).
しかし,接続状況を見ると,本機の割り当てられている IP アドレスは少なくとも IPv4 の場合はローカルアドレスのようなので,ポート割り当てや開放設定に果たして意味があるのかは少し疑問に感じるところではあります.一応,IPv6 にも対応しているみたいですし,実際に配下の接続機器に v6 アドレスが割り当てられますので,v6 の通信であれば意味があるのかもしれませんが,この辺りは試していません.
なお,Rakuten WiFi Pocket は sim フリー機のはずですし(楽天モバイルの販売する機器は 全て sim フリーであることが謳われている),対応している周波数帯も,
- LTE:Band 1 / Band 3 / Band 8 / Band 11 / Band 18 / Band 19 / Band 21 / Band 28 / Band 41
- 3G: Band I /Band V /Band VI /Band VIII /Band X IX
で,普通に他社の回線でも使えそうな感じです.
と言うことで,802.11a に対応していないなどの制限はありますが,意外と使いつぶしのききそうな端末だと思います.
Rakuten WiFi Pocket の使用感
最後に,Rakuten WiFi Pocket の使用感です.
まず,回線速度について.画面キャプチャを撮るのを忘れましたが,自宅,かつ楽天エリア内で使う限りにおいては常に上り,下りとも10M以上出ていますので,比較的田舎という場所ではありますが,予備回線としては十分以上に実用的な感じです.
あと,これは試してみて初めて分かったのですが,本機の USB は充電だけではなく,通信にも対応します.
実際,Windows につなぐとドライバのインストーラーが起動しそれを導入すると USB 接続された Ethernet として本機の回線が認識されます.linux だともっと簡単で,単に接続するだけで ethernet 回線として使えるようになります(Raspberry pi なんかでも何もせずに使える).
面白かったのは USB Ethernet のドライバーを導入した ESXi 7.0 でも認識したことです.
ただし,ESXi の問題なのか本機の問題なのか分かりませんが,再起動時に認識が外れるなど安定性に欠けるので実用性については疑問がありますが,きちんと認識するのは確かですし,一旦認識すれば普通に使えるのは確かです.
と言うことで,お正月用のオモチャとしてなかなか楽しめる逸品だったのですが,しかし,楽天回線を使い尽くすという意味では本機よりも Rakuten Mini などのスマホの方が良かったかなぁ……という気がしないでも無いです.
と言うのも,楽天モバイルの場合,契約は「Rakuten UNLIMIT V」の一種類だけです.他社のように通話用とかデータ用とかの区別はない.つまり,この Rakuten WiFi Pocket で使っている sim は音声契約にも対応しています.楽天モバイルの場合,専用アプリからの通話であれば通話料金はタダです.どうせ使うのなら通話用としても使えた方がオトクな感じがするわけですね.スマホでもテザリングで普通にモバイル WiFi ルーターとして使えますしね.あと,あとで気がついたのですが,Rakuten mini だとものすごく小さいですしね.
Rakuten mini の場合は esim だそうで,その場合は現在の sim を esim に変更しないといけないんですが,この手数料もゼロだそうで……う〜ん,しばらく使ったら思い切って切り替えても良いかもしれないですね.
少し長くなりましたが,Rakuten WiFi Pocket についてはこんなところです.
以上!