iodd Mini USB3.0 256-bit Secure encrypted SSD Drive 雑観です.Amazon の製品ページは以下の通り.
いつもの通り結論から書くと,
金額がそれなりな割には正直微妙です.同じ買うなら IODD-2531 の方が満足感が高い
と思います.
これは何?
表面的には,本体だけで暗号化と復号もできるポータブル SSD ドライブですが,多分,このこれをこの目的で買う人はほとんどいないんじゃないかなと思います.
じゃあ何のために買うかと言うと,本製品,実は Virtual ODD&HDD Enclosure です.つまり,ISO ファイルを USB 接続の物理 DVD(Blueray) ドライブとして見せかけることができる SSD ドライブです.かなり昔に紹介した ZALMAN の ZM-VE350
の後継製品です.
本製品は IODD という(多分)韓国のメーカー,ZM-VE350 は ZALMAN(韓国)ですが,これは IODD の製品を ZALMAN が OEM していただけのようです.と言うのも,ほぼ ZM-VE350 と同じ見た目の IODD-2531 という製品があるからです.
IODD?
この IODD というメーカー,ストレージ機器専業のメーカーのようで,どうも基本は BtoB だけのようです.公式ページは,
ですが,製品は,
- IODD MINI
- IODD-2541
- IODD-2531
- IODD-3544
の4つしかありません.また,4製品とも形こそ違いますが,基本的には,Virtual ODD & HDD 機能を備えた(製品により暗号化機能があったりなかったりする)ドライブで,実質的には1製品だと思います.単に大きさが違うだけと思えば良い.ただし,この Virtual ODD & HDD 機能というのが他にはない特徴な訳です.
だから,製品選択は単に大きさで考えれば良い.そして,今回紹介する iodd Mini は一番小さく,かつ暗号化に対応した製品ということになります.
製品の概要
この iodd Mini,容量は 256GB,512GB,1TB の3種類あるようですが,今回は 256GB のものです.なお,これ,私が買ったものではなくて,職場の情報部門のもの.私が以前 ZALMAN の ZM-VE350 を紹介したときに,これは良いと思ったらしく,どうせなら後継製品ということで購入したとのこと.
と言うことで,ZM-VE350 との比較になりますが,Virtual ODD & HDD の機能自体は全くと言っていいほど同じですが,
- 軽く薄い(超小型の携帯電話サイズ)
- 速い(使われているドライブは M.2 接続 SSD)
- 液晶画面が大きく見やすい
- 日本語対応
- 本体のみで暗号化と復号化が可能
な部分が違います.
当然その分お値段は高い.256GB モデルで20000円超えます(Amazon だともっと高くて37000円くらいの値段です).Virtual ODD & HDD 機能だけなら,より安価な IODD-2531 で良くてこちらだと8000円程度です.ただし,IODD-2531 の場合は内蔵させる SSD は買わないといけなくて,これは4000円程度はかかると見ると,12000円くらいなので,果たして価格差ほどの価値があるかが問題になる訳ですね.
製品外観
製品パッケージ,付属品,外観は以下の通りです.
まず,製品パッケージですが,これはまぁシンプルです.可もなく不可もない.
次に付属品ですが,本体,説明書,収納ケース,USBケーブルが付属していました.
次に本体の外観は以下の通りです.軽いですし,手のひらに完全に収まるくらいの大きさですが,写真で見るより圧倒的にプラスチッキーで安っぽい.正直2万円以上する製品とは思えません.
あと本体端子は microUSB 3.0 です.
液晶画面の実際の様子は以下の通りです.まぁ実使用には問題ないですが,携帯電話の液晶画面なんかとくらべるとかなり品質は低い感じです.
製品雑観
と言うことで,本製品,正直,
値段の割には……
です.
もちろん機能は全く問題ないんですが,まず,外観が非常に安っぽくて非常に残念に感じます.また,発売時期的に USB Type-C でもおかしくないのに,なぜか旧製品と同じ microUSB なのも非常に微妙な感じ.
本製品,中身は M.2 接続の SSD です.USB3.0 は最大で 5Gbps,つまり理論値で625MByte/s です.確かに十分高速なんですが,M.2 SSD は1GMByte/s 超えるのが普通なので,性能活かしきれていませんし(Virtual ODD & HDD エミュレーションが入るので実際にはこんな速度はとても出ないとは思いますが,単なる SSD ドライブとして使えますしね),microUSB 3.0 ケーブルってマイナーで,ケーブルの使い回しがし難いです.本体小型なので持ち運びし易いのは確かなんですが,ケーブルも一緒に持ち運ぶ必要があるのがとても面倒です.
あと,確かに液晶画面が大きくて,さらに日本語対応もしてますので,イメージファイルを選択しやすくはなっていますが,価格を超えるほどの価値があるかと言われると,正直それほどの価値は見出せません.
また,暗号化機能も,本製品じゃないとダメな理由がほとんど思い浮かびませんし,IODD-2541 ならストレージは別売りですが約1万円で暗号化にも対応してます.
と言うことで,最初に書いた通り,本製品買うより,
- Virtual ODD & HDD のみ必要 → IODD-2531
- 暗号化も必要 → IODD-2541
の方が金額と機能のバランスが取れていると結論づけざるを得ません.
まぁ,強いて言うなら4万円超えますが 1TB モデル買って,中にたくさんイメージファイルを入れておいて,頻繁に切り替えるとかなら本製品である必要性があると思いますが,こんな使い方する人はそう滅多にはいないし,本製品自体,かなりマイナーなので,やっぱり微妙かなぁ……と思います.
以上!