Macbook pro 2017 の eGPU を RADEON RX5500 XTにしてみた雑感です.
いつもの通り,結論から言うと,
macOS Catalina ver. 10.15.4 で実に普通に使えています.普通に使えるっていうのがとても有り難い!
です.
RX5500 にした動機
動機は単純です.Macbook pro 2017 にこれまで Thunderbolt3 接続の PCI-E エンクロージャーである Razer Core X Chroma
を接続して,msi RX560 AERO
を使ってきたのですが,たまに macOS がエラーで固まるようになりました.エラーメッセージを見る限り,eGPU が原因になってそうな感じでしたので,GPU を交換したら治るかなぁ……と思った訳ですね.あと,最近動画の書き出しをすることが増えたので,これが少しでも短い時間で出来たらうれしいなと思ったってのもあります.
選んだ GPU は?
せっかく新しい GPU を買うのだから,RX560 よりもパワフルで,比較的安価な macOS で使える GPU ということで,少し調べた結果,RX5500 XT が良さそうだということでその中でも比較的安価な Asrock Radeon RX 5500 XT
を選んでみました.お値段は2万3000円くらいだったと思います.
この製品を選んだ理由はほぼお値段のみです.RX5500 搭載 GPU の中でたまたまこのとき最も安かったから.eGPU エンクロージャーの Razer Core X Chroma で使うので,フルサイズの GPU でも問題なく入りますし,電源の問題もないですしね.お値段以外特に気にするところが無かった訳です.
GPU の仕様と外観
製品仕様の大枠は以下の通りです.
- Radeon RX5500 XT
- Memory: 8GB
- 2 Slot FAN
- 外部電源: 8pin x 1
- Displayport x 3, HDMI x 1
- PCI 2 Slot
という感じ.
製品パッケージは,シンプルそのものです.
付属品何にも入っていませんでした.マニュアルもドライバーが入っているメディアも付属しない.本体だけ.
製品本体ですが,今まで使っていた RX560 と比較してみると,倍くらい大きさが違います.ただし,メモリは2倍で,性能も2倍近いので……まぁ仕方がないかなとは思う.
製品をいろんな方向から見た様子は以下の通り.
FAN の部分はプラスチッキーで高級感は全くないです.そして裏面は金属プレートあり.裏面金属プレートが取り付けられている GPU ってのは私は初体験なんですが,最近ミドルグレード以上の GPU の場合は普通みたいですね.なお,高級感はなくてもどうせ Razer Core X Chroma に入れると見えなくなるので私の場合は全く問題なしです.
最後に Razer Core X Chroma に取り付けて準備完了です.もちろん全く問題なく取り付けることが出来ました.
macOS で使ってみた雑感
いままでと同じ様に Thunderbolt3 接続するだけです.特に何も設定変更しなくても自動的に認識されました.macOS のシステムレポートの表示は以下の通りです.
Radeon RX 5500 XT: チップセットのモデル: Radeon RX 5500 XT 種類: 外部GPU バス: PCIe PCIeレーン幅: x4 VRAM(総量): 8 GB 製造元: AMD(0x1002) 装置ID: 0x7340 リビジョンID: 0x00c5 ROMリビジョン: 113-EXT900134-L04 Metal: 対応、機能セットmacOS GPUFamily2 v1 GPUは取り外し可能: はい ディスプレイ: DELL P2715Q: 解像度: 5120 x 2880(5K/UHD+ - Ultra High Definition Plus) UI疑似解像度: 2560 x 1440 @ 60 Hz フレームバッファの深度: 30ビットカラー(ARGB2101010) ディスプレイのシリアル番号: V7WP95BHA17L 主ディスプレイ: はい ミラー: オフ オンライン: はい 回転: 対応 アダプタのタイプ: Thunderbolt/DisplayPort 輝度を自動調節: いいえ
RX5500 XT に交換してまず嬉しかったことが,
普通に起動するだけで外部 GPU から映像が出力されたこと
です.
今までの RX560 だと,なぜか起動直後は本体の液晶モニタしか有効にならず,いったん Macbook を閉じ(クラムシェルモードにする)ないと外部モニタに映像が写りませんでした.一度外部モニタを認識すると,その後は,Macbook を開き外部と内部両方のモニタを使って表示等も問題なく出来ていたので,てっきりこれが正常な状態なのかと思っていたのですが,どうやらそうではなかったみたいです.RX5500 XT に変えて以後は,普通に起動すればいきなり外部モニタが認識され,初めからデュアルディスプレイで使えます.
また,RX5500 XT の場合は非常に安定しています.macOS が外部 GPU が原因で固まることがほぼなくなりました.さすがにケーブルをいきなり引き抜いたりすると固まりますが,これは仕方のないことでしょう.動作音も全く気になりません.ただしこれは RX560 のときと同じです.
ということで,冒頭に書いた通り,
macOS Catalina ver. 10.15.4 で実に普通に使えています.普通に使えるっていうのがとても有り難い!
との結論となる訳です.
なお,動作速度がどの程度向上したのかはイマイチよく分からない.ベンチマークをしてみれば良いのだと思いますが,macOS だとどうやってやるのかイマイチよく分かってませんし,あと,最近かなり本業が忙しくて暇がないのと,面倒なのでやりたくないってのが理由です.
と言うことで,個人的にはかなり満足しているのですが,RX560 でダメな理由はイマイチよく分かっていません.どこか不具合が出ているのか,それとも製品との相性がよくないのかは比較できるものがないので,判断のしようがない.しかし3年くらいは使いましたので,どちらにしてもまぁ仕方のないことかなと思っています.
2020/9/4 最新の macOS Catalina と Ethernet Driver で安定動作するようになりました.
最後に,Razer Core X Chroma は macOS との組み合わせだと Ethernet カードに問題があるのですが,これは GPU を変えても(予想通りではありますが)解決はしません.やっぱり使ってるとネットワークが固まります.
あとこれさえどうにかなれば完璧なんですが,もう長期間この問題放置されているので,解決は望み薄かなと思っています(もう Razer の製品は買いません(怒)).
以上