Chrome OS Flex on MacBook Air 2013 11inch 雑感です.
いつもの通り結論から書くと,2022年2月23日時点だと,
簡単に導入できますし,とても軽快に動きますが,いまのところ,
- Macbook Air 内蔵カメラ認識しない
- 日本語切り替えに「かな」「英数」キー使えない
- Google Play Store に対応してない
ので,まだ実用的とまでは言えない
です.しかし,まだ Early Build (多分 Alpha 版)であることを考えるとスゴイ完成度高いと思います.
Chrome OS Flex って?
Chrome OS の配布版ですね.
いままで Chrome OS って,Chromebook とか Chromebox とか呼ばれる専用機で提供されていましたが,一般的な PC とか Mac とかで動かせるようにしたものみたいです.
Chrome OS のオープンソース版である Chronium OS を基本に開発されていた CloudReady を Google が買収して,それを改めて Google 謹製の OS として出す予定らしい.
Chrome OS とのこれまで
実は Chromebook お仕事の都合で(自分のものじゃないけど)試したことありますし,
CloudReady も試しに Surface Go にインストールしてみたことあります.
Chromebook はWebサービス使うだけなら良いけど,仕事にはまだ使えないよなぁ……というのが結論ですし,Surface GO on CloudReady はそもそも日常使いは無理,てのが結論なんですが,私が個人的に所有していて,すごく気に入っていた Macbook Air 2013 11inch がとうとう最新の macOS のサポートから外れたのと,たまたま Chrome OS Flex のサポートに入ってそうなので,試してみようと思ったわけですね.
Chrome OS Flex の入手とインストール準備
Chrome OS Flex の公式ページを参照して OS を入手するのが正規の方法ですし,実際私もそうしたんですが,この場合はユーザー登録する必要があります.また,対象はあくまで教育機関とか企業とかで,個人だと登録しにくいのですが,実はユーザー登録しなくても Chrome OS Flex の OS イメージは手に入ります.
実は Chrome OS Flex は,通常の Chromebook などのリカバリイメージと全く同じやり方で提供されています.必要なのは,Chrome がインストールされている PC と8GB以上の USB メモリだけです.
- Chrome Web Store から Chromebook リカバリユーティリティを Chrome に追加
- Chrome(の拡張機能) から Chromebook リカバリユーティリティを起動
- Chromebook の識別で Google Chrome OS Flex を選択
すればよいだけです.これでインストール用の USB メモリが出来上がります.なお,この Chromebook リカバリユーティリティ良く出来ており,インストール後に USB メモリをリセットする(インストールイメージを消す)ところまでやってくれます.
あとはこのインストール USB メモリから PC を起動すれば良いだけです.
Macbook Air 2013 11inch への Chrome OS Flex の導入
Macbook Air の場合は Option キーを押しながら電源ONすれば起動デバイスを選べますので,USBメモリを選んで起動すれば良いだけです.しばらくすると chrome という表示がしばらく続いた後に,Welcome to CloudReady 2.0 という画面になります.Chrome OS Flex ではなくてまだ CloudReady なんですね.
もちろん初期状態だと英語表示ですが,English (United States) の部分を選択すればきちんと日本語表示になります.
画面表示を日本語に切り替えて,次に進むと今度は,ClaudReady 2.0 をデバイスにインストールするのか USB メモリ上で試すのかを選択できます.
CloudReady をデバイスにインストールを選び,しばらく(20分程度)待つと,インストール終了した旨の画面となり,再起動前に USB メモリを取り外すよう促されます.
指示に従いUSBメモリを取り外し,あとはしばらく待っていれば Chrome OS が普通に起動してきますので,Wifi への接続と自分がいつも使っている Google アカウントを入力すればすぐに Chrome OS が使える状態になります.
ただし,私の Macbook air の場合,再起動して Chrome OS の画面がでるまで少し時間がかかりました.さすがにはじめから Chrome OS 前提の Chromebook と同じような速さで起動してくれる訳じゃないようです.
Macbook Air 2013 11inch での使用感
起動してしまえば動作は非常に軽快です.Macbook air 2013 11inch って
- 1.3GHz Dual Core Intel Core i5
- Memory 4GB
といまとなってはかなりスペック見劣りしますが,全く気になりません.Web中心の作業で使うだけなら全く気にならない……と言いたいところですが,残念ながらいまのところは冒頭で書いた通り,
- 内蔵カメラが使えない
- 日本語切り替えに「かな」「英数」キー使えない
- Google Play Store に対応してない
です.なお,日本語切替ができないわけではない.Chrome OS デフォルトの CTRL + SPACE で切り替えなきゃいけないってことです.しかし,Macbook Air で使うにはかなり違和感があるのも確かです.また,
- 画面解像度が1366×768は正直狭い
です.
逆に感心したのは,キーボードの機能キー(音量とか画面の明るさとか)はほぼ違和感なく動作しますし,Bluetooth なんかもはじめから普通に動きます.つまりカメラ以外のハードウェアで違和感を覚えるようなところはないことです.Linux 開発環境ももちろん動きます.
と言うことで,Macbook Air 2013 11inch で使ってみた最終的な印象は,
Webサービスしか使わず,CTRL + SPACE で日本語に切り替えるのさえ気にならなければ,現時点で致命的だと思うのは内蔵カメラを認識しないことだけで,Alpha 版としてはとても良くできている
です.いくらWebサービスだけしか使わないとは言っても Zoom とか Meet とかが支障なく使えないのは困りますからね.
なお,試しに UVC2 で認識するカメラ
をつないだところ全く支障なく使えますので,これは Chrome OS Flex の問題というより,Macbook Air に搭載されている Facetime カメラが特殊なのが問題な訳で,これが近い将来何とかなるかどうかは……なんとも言えないでしょうねぇ…….
しかし,すでに8年以上経っている Macbook Air をもう少し延命させることができる可能性が出てきた訳ですから,Google さんには期待したいと思います.
Linux 開発環境も動かないですね.これはどうも CPU による制限らしいです.ChromiumOS v91以降は Spectre と Meltdown の脆弱性を持つ CPU では Linux は起動しないらしい.
う〜ん.開発環境が使えないってのは(個人的には)困るなぁ…….
以上!