AeroPlay 雑感です.
いつもの通りまず結論から記すと,
いまのところ Android を AirPlay Audio レシーバーにするベストアプリ
だと思います.
AeroPlay とは?
上にも書きましたが Android 用の AirPlay Audio レシーバーアプリです.
公式サイトは,
です.
Stephen Shodimu という個人の方が開発されているアプリのようで2023年3月9日公開,ダウンロード数も 100+ とあまり多くはありません.また,無料で試用することはできますが,10分間の時間制限やらなにやらのいろいろな機能制限があるので,試用版のまま使い続けることは現実的ではありません.なお,機能制限解除は650円でした.
競合アプリとの違い
Android を AirPlay レシーバーにするアプリはいろいろあって,有名どころだと,
なんかがありますが,これらと AeroPlay が大きく違うのが音声の伝送にしか対応していないことです.また,AirReciver と AirPin はさらに DLNA にも対応していて,AirReceiver は Google Cast にも対応している.つまり,AeroPlay はこれらのアプリと比較すると表面的にはかなり低機能です.また,AirReceiver の価格は300円くらいですし,広告付きでよければ Lite 版を使えば無償で使えるので,これだけ見ると AeroPlay を使う理由はなさそうに見えると思います.
また,本アプリ,AirPlay2 には対応していません.このため,Safari から直接本アプリに 直接出力できないなどの問題があるようです.
AeroPlay の良いところ
では AeroPlay の何が良いところなのかと言うと,それは,
音楽再生に特化した機能がいくつも搭載されていること
です.また画面のデザインも以下の通りシンプルでとても分かりやすい.
ではどのような機能が用意されているのかと言うと,実は,次のようなオーディオエフェクトに対応しています.
- 5 band Equalizer
- Loundness(強弱調整可)
- Bass Boost(強弱調整可)
- Virtualizer(強弱調整可)
- Reverb (Small Room / Mediam Room / Large Room / Midium Hall / Large Hall / Plate)
これらは画面右下のヒストグラムアイコンから簡単にアクセスでき,個別に入切を切り替えることができるようになっています.
なお,Xperia 10 IV との組み合わせですが,少なくとも 360 Upmix は効いているっぽい.DSEE Ultimate はよく分かりません.
また,本アプリ,バッファサイズを調整(レイテンシの調整)にも対応しているのも良いところです.つまり,音楽を再生しているときは途切れないようバッファを大きめに取り,映像をみているときはズレが気にならないようバッファを切り詰めるなどの調整ができます.ただし,これは AirReceiver なども対応していますので本アプリ特有の機能とは言えないです.
次に,これは本アプリ特有の機能となりますが,「録音」に対応しています.対応フォーマットは以下の通りです.
- AAC, 32Kb/s, 128Kb/s, 192Kb/s, 256Kb/s
- AAC (High Efficiency), 8Kb/s, 32Kb/s, 48Kb/s
- FLAC, Optimized for Battery Life
- FLAC, Optimized for File Size
- Direct File Writer
FLAC での録音に対応しているということは,ロスレスの録音に対応していると言うことで,正直良いのか?と思いますが,とにかく対応はしています.
最後に,ジャケット写真やオーディオコントロールですが,これは対応アプリから送信した場合はきちんと動作します.以下,iPhone から Amazon Music で再生している様子ですが,きちんとジャケット写真とオーディオコントロールが動作していることが見て取れると思います.
Android 用の AirPlay アプリの必要性
さて,ここまで AeroPlay アプリについて説明してきましたが,最後に私がなんでこんなアプリを使うのかについて少し記しておきたいと思います.
答えは簡単で,
ヘッドフォンやイヤフォンの機器の切り替えが面倒くさいから
です.
自宅ではいろいろな機器を目の前に使っているのですが,正直スマホからPCやタブレットにヘッドフォンやイヤフォンの接続を切り替えるのが面倒くさい.また,特にこれはPCの場合ですが,ヘッドフォンやイヤフォンのコントロールアプリが対応していないので,設定の変更がとてもやりにくい.
それなら Apple のデバイスなら AirPlay に対応しているので,オーディオコントロールから音声の出力先を切り替える方が圧倒的に楽ですし,このやり方だとアプリも使えます.また,LDAC や AptX などで接続させたままにできる.つまり,Android をヘッドフォンやイヤフォンのコントローラーとして使っているわけですね.
残念ながら AeroPlay は DLNA とか Google Cast には対応していないので,これだけ入れておけば Windows にも対応できるって訳ではありませんが,その場合はエフェクトは使えませんが AirReceiver を使えば良い訳で,これで大方の場合に対処できる.音質気にするならダメなんだろうとは思いますが,そこまで良い音求めていませんし,実際私の耳では分かんないことも多いので,このやり方で十分な訳です.
以前,Windows でも macOS でも Linux でも 使える使える LDAC 他に接続できる USB DAC を Raspberry pi zero WH で趣味で作っていたことがありましたが,これ止めちゃたのも上のやり方に気がついたからです.
最近だと中華系のメーカーから,Windows や mac OS で使える LDAC 接続可能な USB DAC や DAP がいくつか出ていますが,意外と高いですし,実際に使うには実配線しないといけないので,さまざまな機器を切り替えて使うのは面倒だと思いますし,アプリもこの場合は使えないですから,これなら,Android スマホ1台とレシーバーの方がはるかに安いし利便性も高いと思うのですがいかがでしょうか?
以上