Sony ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WH-1000XM4 雑感です.
いつもの通り結論から言うと,
2台同時マルチポイントの切り替えが難しいこと以外は文句付けようがない
です.
購入理由
えーっと,実はこれは購入したものではなくて実は神奈川県厚木市へのふるさと納税の返礼品です.
個人的にはいろいろおかしな部分があるなぁ……とは思うふるさと納税ですが,高い税金払ってますので,貰えるものは貰いたい.と言うことで,毎年12月近くになるとどうしようか迷うのですが,いつもだと,当然,奥様の希望が最優先です.
ところが今年は「あまり気に入る返礼品が無い」とのことで,私に適当に選んで良いとのことで,あまり細々と選ぶのも何だなぁ……と思ってちょうどよかったのがこれだった訳ですね.
実際,すでに同じ Sony のノイズキャンセリングワイヤレスイヤフォン WF-1000XM3 を持ってますし,オーバーヘッド型のヘッドフォンも Sony MDR-10RC を持ってます.だから,本製品の必要性はほぼ感じられない訳で,ふるさと納税の返礼品じゃなければ手に入れることはなかったと思います.だいいち,物凄くお値段がしますしね.お父さんのお小遣いでは手がでません.
開封の儀
すでに出てからかなり経ちますので開封の様子などはいろいろなところで紹介されていますが,私からすると滅多にない高級品なのと,どんな感じで届いたのかお見せするために開封の様子をご紹介します.
まず,品自体は,多分これ Sony ストアから直接送られたモノなんじゃないかなと思います.だって箱がそのものですしね.
中には製品の箱と,保証を使うときに必要になる証明書らしきものが入れられていました.製品色は見ての通りプラチナシルバーです.ふるさと納税の返礼品なので色は指定できなかったのですが,好みの色だったのでこれは良かった.WF-1000XM3 とほぼ全く同じ色合いです.
外箱はさすがに最高級品らしくとてもきれいです.また,製品がとても取り出しやすくてとても良い感じです.
付属品は見ての通り,本体,ケース,説明書ほかの用紙類,USB-A to USB-C ケーブル,4ピンのピンプラグ,そして飛行機のジャックの変換アダプターが入っていました.ただしイマドキらしく充電器の付属はなしです.
個人的にはケースがとても良かった.ロゴなど目立たず,落ち着いた感じで,しかも高級感があり,しかも製品を収納しやすい.ただしそれなりに大きいので持ち運びやすいとはとても言えないと思います.自家用車で移動する場合は良いとしてもそうでない場合はかなりじゃまになる大きさです.
飛行機用のプラグが入っていることから,持ち運びも考えられたものなのだと思いますが,大きさ的にやはり基本家で使うものだよなぁ……と思いました.
製品概要と雑感
製品の細かな仕様は Sony の製品サイト
を見ていただくとして,ここでは私が感じたことを中心に書いておきます.
まず,本製品,同じ Sony の製品であるノイズキャンセリングイヤフォン WF-1000XM3 のヘッドフォン版だと思います.音の感じやデザイン,操作性がほぼ全くと言っていいほど同じに感じます.WF-1000XM3 よりかなり大きくて重いけど,ノイズキャンセリングの効きが(少しだけ)良くて,連続使用時間が長くて,あと操作性が良い.
だからどちらを選ぶか迷ったら,家で使うのが主になりそうなら本製品,外で使うのが主になりそうなら WF-1000XM3 で良い.
次に,同じ Sony のヘッドフォン MDR-10RC と比べて思ったのは,発売時期も価格帯も違うので当たり前と言えば当たり前なんですが,本製品の方が音質はかなり上で,さらに装着感も上に感じます.なお,音質がとても良いと感じる最大の要因はたぶんノイズキャンセリング機能のありなしです.ノイズキャンセリング機能のおかげでかなり音量小さくしてもきちんと聞こえるのが良いのだと思う.
そして,いままで勘違いしていたのですが,ヘッドフォンって,小さければ良いって訳ではないですね.
MDR-10RC は製品を見てもらえばわかりますが,かなり小さなヘッドフォンです.もちろん重さも 165g と 254g の WH-1000XM4 と比べると,2/3 くらいの重さです.だから軽い分だけ疲れないだろうと思っていたのですが,実際使ってみると,MDR-10RC の方が使いにくい.と言うのも,MDR-10RC は音の鳴る部分がみみの上に乗ることで,耳が眼鏡のつるにかなり強く押さえつけられてしまい,少しすると耳が痛くなってきます.また,耳の上の乗るので,遮音性が低く,その分音量を大きくしてしまいがちになり聞き疲れしやすい.
WH-1000XM4 の場合,耳を完全に覆う形になりますので,痛くなりにくいですし,遮音性も高いです.オマケにノイズキャンセリング機能があるので,小さな音で良く,聞き疲れしにくい訳です.あと,頭の上に柔らかく乗る感じなので,重さを感じにくいってのもあって,これまで疲れにくいようあえて小さなヘッドフォンを買っていたのが大間違いだったと気が付きました.
この関係,WF-1000XM3 でも同じで,自宅にいるときに WF-1000XM3 ほぼ全くと言っていいほど使わなくなってしまいました.
WF-1000XM3,20g くらいしかないので圧倒的に WH-1000XM4 より軽くて小さいです.でも,WF-1000XM3 はきちんと装着しないとノイズキャンセリングの効果が激減します.だから耳の奥にきちんとははめ込まないといけないのですが,これはそれなりに手間がかかりますし,やはり独特の違和感を耳に感じるわけです.しかし,WF-1000XM4 だとこの手間がほとんどかからないですし,これは私個人の間隔かもしれませんが,耳全体を覆われるより,耳の中に何か詰まっている感じどちらの方が違和感を強く感じます.手軽に使えて違和感も軽減される訳ですから,当然,WH-1000XM4 の使用頻度が高くなるわけです.
次にノイズキャンセリング性能について.
本製品,いろいろなレビューを見ると「ノイズキャンセリング性能が凄くて無音だ」というのをよく見るので,物凄いんだろうなと思ってました.で,実際に使ってみると,十分な効果がありますし,不満に思うようなことは全く無いです.しかし,
無音とまでは言えないよなぁ……
って思います.
確かに音楽をかけていればキーボードのカチャカチャ音は聞こえなくなりますが,ノイズキャンセリングだけだと微かに聞こえますし,湯呑をテーブルに置く「カチャ」という音は音楽を掛けていても聞こえます.WF-1000XM3 よりもノイズキャンセリング性能は上かと言われると,確かに若干良いとは思いますが,そんなに大きくは変わらない.実際,Sony の示す評価も WF-1000XM3 と本製品同じです.WF-1000XM3 の場合は,装着の仕方でかなりキャンセリングの印象が変わりますので,この辺りは耳を覆うように装着できるか否かの違いなんじゃないかなと思います.
最後に不満点を2つ書いておきたいと思います.
まず一つ目は,冒頭でも書きましたが,2台同時マルチポイントの切り替えが難しい,と言うか上手くいかなくて困ることが良くあります.
この2台同時マルチポイント接続って,2台同時に接続できて,音を出したら自動的にそちらに切り替わるって機能ですが,実際使ってみると切り替わらなくて困ることがとても多いです.と言うか,この機能,この WH-1000XM4 だけの新機能なんですが,音楽を聴きながら自宅で仕事しているときに,急なオンライン会議が入るなんかしたときにパッと切り替えられると便利だよなぁ……と楽しみにしてました.でもイマイチうまくいかない.正直今のところは全く使い物になりません.
それと前モデルの WH-1000XM3 でサポートされていた Apt-X 省いちゃったんでしょうか.Windows だと SBC でしかつなげないのは悲しいです.
と言うかですね,個人的にはなんで Sony さんは LDAC 出力ができる USB LDAC 製品出さないんでしょうか.さらに言うと,なんでマルチデバイスに対応した USB 接続のミキサー製品が(これは Sony さんだけの話じゃなくて)出てこないんでしょう?
現在の私の環境は,
- Macbook pro 2017 で遠隔会議を行い,
- 人に見せられない仕事は XPS 9380 で行い,
- 手書きを要するときは iPad Pro を使って,
- スマホが手元にある
です.遠隔会議のための端末は通常の仕事用の端末と完全に分けています.遠隔会議時にデスクトップ全体を共有して,本来見せてはいけないものを見せてしまった経験があるからです.
見ての通り,どれも音が鳴りますし,音が聞こえないと困ります.だから,この4つの端末の音をミキシングして適当な形式で出力してほしいんですが,こういうことができる製品って(アナログなものならもちろんたくさんありますけど)あるようで無い.
2台同時マルチポイント接続が必要なんじゃなくて,Blackmagic の出してる Atem Mini の音版があっても良いと思うんですがなぜかない.私が見つけ切れてないだけかもしれないので,どなたか知っている方がおられたら教えてもらえると嬉しいです.
以上!