Naran さん.Prota-Pi は何処へ?

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Photo by hyt.

事の起こりは?

職場の有線空調機のリモコンを制御する目的で Microbot Push を導入し,利用中なのですが,外部からつながらない状態になってしまいました.

原因は,Internet と Microbot Push の接続を担っていた Raspberry pi zero W の SDカードが壊れてしまったから.

Microbot Push と Prota Pi on Raspberry pi Zero W 雑感と設置備忘録
Microbot Push と Prota Pi on Raspberry pi Zero W の雑感と設置備忘録です.これなに?私のページをご覧になっている方だと言わずもがなかもしれませんが,bluetooth 経由でボタンを押す IoT...

だから,SDカードを入れ替えて,再び Prota-pi という制御用の OS をインストールすれば良いや……と思い,Naran のページを見てみると……

Prota-Pi 見つかりません!と言うか,Prota はどこ行った???

なお,残骸は見つかります.

https://support.thenaran.com/articles/2152265-os

でも,リンク先には何にもない.そもそも製品ページに Prota という文字さえ見つからない状態になってしまっていました.

どういうこと?

製品ページをアチコチ見てわかった事は,

Prota はなかったことにしてね! 代わりに「スマートフォンを Hub に」が使えるよ!

ということだと思う…………多分.

まず,Prota の説明は,ページを見ても残骸しか見つかりません.そして,その残骸の中に「スマートフォンを Hub に」の説明がある.

https://support.thenaran.com/articles/2132183-use-a-smartphone-as-a-hub

これ,英語の説明しか(いまのところ)見つからないのですが,要するに,スマートフォンにアプリを入れれば Prota-pi (Prota) と同じようなことができるってことらしい.つまり,

スマートフォンかタブレットをまるまる1台 Microbot Push のサーバーとして Microbot Push と Bluetooth で通信できるところに設置してくれ!

ってことみたい(オイオイ).なお,このアプリを入れたスマートフォンを Soft-Hub と呼ぶそうな.

しかし,他に手段もないので,仕方なくこの説明に従って設定することにしました.

Soft-Hub の設置

と言うことで,まずは,犠牲になるスマホかタブレットを探さねばなりません.必要な仕様は,

  • iOS 9.0 or later. Android 6.0 or later.
  • BLE (Bluetooth 4.0 or higher) is enabled.
  • MicroBot Push app settings: Location and notifications must be turned on and allowed.

だそう.たまたま捨てようと置いてあった ipad mini が iOS9.0 だったので,これを利用することにしました.

で,入れるアプリなんですが,これまた分かりにくいことこの上なしです.

https://support.thenaran.com/articles/2132183-use-a-smartphone-as-a-hub

に直接リンクされている先にあるアプリは,Microbot Push1 用らしく,

‎Connecting to the App Store
‎Connecting to Apple Music

Microbot Push 2 以降は,

‎Connecting to the App Store
‎Connecting to Apple Music

を入れないといけません.

アプリを起動すると,クラウドとアプリを紐づける Magic Link なるものを以下の手順でアプリに登録します.

  1. アプリに位置情報の利用許可と通知の許可をしておく.
  2. アプリを起動して email アドレスを入力(アプリを入れたスマホで受け取れる email アドレスを入力する必要あり)
  3. 入力したメールアドレスに Authorize というボタンのあるメールが届く.
  4. Authorize ボタンを押すと,アプリに Magic Link が登録される.

あとはこの端末(今回は ipad mini)に Microbot Push を認識させれば良い訳です.

これで,一応は端末(今回は ipad mini)から Microbot Push を制御できるようになるのですが,iOS の場合,端末がスリープすると Bluetooth の接続も切れます.だから,このままでは,端末を Microbot Push の側に置きっ放しにしても,サーバーとして使い物にならない訳です.これ,説明元のページには,

Note: Make sure that your Soft Hub is always POWERED ON, otherwise, the connection with your MicroBots will be lost. However, the connection is maintained even if the device is in ‘Locked screen’ mode.

って書いてあるだけで,じゃあ具体的にどうすれば良いのかは何にも書かれていない.

これ,結論は,少なくとも iOS の場合は,アクセスガイドを使うしかないんじゃないのかなと思います.

アクセスガイドを使う - Apple サポート (日本)
アクセスガイドは、iOS デバイスで 1 つのアプリしか使えないように制限します。どの機能を使えるようにするかもコントロールできます。

と言う事はですね.この iPad は,ほぼ Microbot Push 専用タブレットとせざるを得ないということな訳ですね.

Photo by hyt.

遠隔地からの操作

遠隔地からの操作は,固定設置するのとは違うスマホかタブレットに,Microbot アプリを導入して,固定設置の端末(今回は ipad mini)と全く同じように(同じメールアドレスで)アプリに Magic Link を設定しれやれば OK です.これで,Soft-Hub に登録されている Microbot Push が手元のスマホから操作できるようになります.

Photo by hyt.

なお,見ての通り,端末に直接 Bluetooth 接続されていない Microbot Push は Remote と表示されます.逆に言うと,手元のスマホに別の Microbot Push を登録し,画面左上3本線のところから画面を切り替えてやると,Local と表示され,この Microbot Push は,職場に設置してある iPad mini からは Remote と見える訳です.

なお,例えば温度が ×× 以上だとボタンを押す……みたいな制御をしたい場合は,Webhook を使えばできるみたいで,必要なアドレスは,アプリの右上3本線からたどれる部分に書いてあります.

まとめと雑感

う〜ん.どうなんでしょうねぇ.いちばん大きなツッコミどころは,

Microbot Push の遠隔制御のために固定設置のタブレットかスマホが必要!

ってところなんじゃないかなと.えらく贅沢な感じだし,電源付けっ放しにしないといけないので,あっという間にバッテリーが傷んでしまいそうな気しかしません.

アプリの見た目とか設定項目なんかは Prota-Pi の頃に比べてかなりシンプルになりましたが,それを帳消しにするくらい製品ページの説明が分かりにくいですし……

正直,Prota-Pi 止めるのは良いとして,この Soft-Hub を Raspberry-pi で使えるようにしてくれるか,Google Home 辺りに対応させないと,使う人いなくなるんじゃないかなぁ……という気がするんですが…….

まぁ,スタートアップなんで,仕方ないのかもしれませんね.

以上!

 

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