ATOM Cam Swing 雑感です.Amazon の商品ページは以下の通り.
いつもの通り結論から言えば,
迷ったらこれで良いと思います.全部入りで約4000円というのは安い
と思います.
購入理由
仕事で個人的に運用しているサーバーを置いている部屋の監視用です.個人運用のものなので保守サービス付けたりしてるわけじゃないですし,機器もどちらかと言えばコンシューマー機器を流用しているものが多いので,年に数回はトラブルでストップします.
ソフトウェア的なもので,リモートデスクトップなどで遠隔操作できるなら最悪再起動をすれば良いですが,ハードウェアだったり,遠隔操作ができなくなったりした場合は当然サーバーのある部屋まで行って直接対応しなきゃいけません.
コロナ前なら,仕事するところは職場なので,トラブルがあっても部屋を少し移動して対応するだけで済んだのであまり気になりませんでした.しかし,いまは自宅で仕事をすることが増えたせいで,どうしても現場まで行って対応しなきゃならないものなのか,それともリモートでなんとかなるものなのか区別がつけられるようになってないと困ることが起きるようになりました.
実際,自宅からサーバーにつながらないなぁ……仕方ない,行かないとダメだなぁ……と思って時間をかけて職場まで行きサーバーを見るときちんと起動してて普通に使える.情報部門の人に聞くとスイッチのトラブルで局所的につながらないのが原因だったとかですね.とは言え,職場に行って返ってくるだけでほぼ1日つぶれてしまうわけで,これは何とかしないといけないなぁ……と思った訳ですね.
製品選択理由
ということで,目的は「部屋に置いてあるサーバー類の遠隔監視」になりますが,使っているのはラックマウントされているわけでも何でも無い普通のタワー型のもので床に直接置いてあるものですし,できればスイッチ類も監視したい.となると,完全にカメラが固定されているものだと,複数台置かないと監視したいものを全部見渡せません.
必然的にカメラの向きをある程度変えることができるものという結論になります.業務用だとお値段高いですし,そもそも自宅から様子を伺うにはクラウド対応させないといけないけど,そんなことすると,システムが大掛かりなものになって,個人的にテスト目的で動かしているサーバーの監視用に使えるようなものじゃなくなります.
そんなこんなで悩んでいるところに発売されたのが本製品,ATOM Cam Swing だった訳です.
360度首振り・クラウド対応でお値段約4000円とすごく安い.もちろん,職場に置くものですから,了解はとらないといけませんが,そもそも目的が(単なるテスト用の機密情報を扱うようなものじゃない)サーバーのLEDを監視するだけのものなので,常にネットワークに負荷をかけるようなものじゃなければ良し,ということで,導入してみることにした訳です.
製品概要
製品の詳しい仕様等は製品ページ
をご覧頂ければとおもいますが,本製品,
- 首振り
- 防水防塵
- カラーナイトビジョン
- 双方向同時通話
- フルHD
- microSD 録画
- 動体検知
- WiFi接続
のクラウド対応監視カメラです.ある意味「全部入り」なのにお値段4200円とびっくりするくらい安いです.あと,動体検知した人を追尾する機能なんかもある.ただし,フレームレートは最高15fps とビデオカメラ代わりにはなりません.
私の場合は主に首振りが目的だった訳ですが,どの程度動くかというと,
- 水平方向360度
- 垂直方向180度
です.実際には構造上本体がカメラ写り込んで邪魔になるので垂直方向は下45度くらいまでしか使えませんが,それでもほぼどんな方向にも向けることができます.
アプリは iOS と Android 用があります.サイトを見ると,Windows と macOS 用のβ版のアプリもありますが,残念ながら ATOM Cam Swing はサポート外とのこと.API も残念ながら公開されていませんが,このお値段ですから文句言えるようことではないでしょう.
開封の儀
ということで,注文して届いたものが以下の通りです.
紙箱ですがシンプルでとてもキレイだと思います.
箱を開ける以下のような感じで非常にキレイに製品が収まっていました.写真は撮り忘れましたが入っていたのは本体と説明書,USB-C to USB-A ケーブル(1.8m),USB-A電源アダプター,そして乾燥剤が入っていました.
説明書はもちろん日本語で記されていますが最低限の情報のみしか記されておらず,あまり詳しくはありません.詳しいことが知りたい場合は,
にあるPDFのマニュアルを参照しなきゃいけないようです.
製品本体の様子は以下の通り.
真っ白で非常にオシャレです.リビングなんかに置いてあっても全く違和感がない.なお,上の写真3枚目の下の箱にある穴は多分スピーカーとマイク穴で,写真4枚目の中央部の穴はいわゆる三脚穴で,その横の抉れている部分が USB-C のケーブルを接続する部分です.
付属のACアダプターは普通の USB-A 充電器のようで,5V2000mA 品ですが,本体とデザインが揃っていてかなり小さい.
注意が必要なのは,付属の USB-C to USB-A ケーブルは L 字型の平たいケーブルで,
本製品専用です.つまり,本製品はこの専用ケーブルじゃないと使えない
と思った方が良いです.確かに接続口は普通の USB-C ですし,一般的な USB-C ケーブルでも給電はできますが,以下の写真の通り,実際には付属のケーブルを使わないときちんと設置することができません.
ケーブルの長さが足りない場合は USB-A の延長ケーブル使えば良いだけですが,外に設置した場合なんかにケーブル断線したらどうするのだろう……と思いましたが,製品サイトを見ると800円で4.5mのケーブルが売っていました.送料込みなので,かなり良心的なお値段だと思います.
設置と初期設定
ということで,製品を設置してみた様子が以下の通りです.テストのため自宅に一度持ち帰って棚の上に置いてみましたが,全く違和感がありません.
初期設定ですが,まず,スマホアプリを入れ,アプリにユーザー名とパスワードを登録しますが,これは本製品がクラウド対応の監視サーバーなので仕方のないところでしょう.
ユーザー名とパスワードの登録が済めばあとはアプリから「デバイスの追加」を選んで指示に従えば特に迷うことなくすぐに使えるようになりますので,これ以後の設定については省略します.所要時間は5分程度でしょうか.詳しいことを知りたい方はユーザーマニュアル
に詳細な説明があります.
利用雑感
最後に利用雑感です.まず,安定性ですが,導入後約2ヶ月経ちましたが,
いまのところ期待通り安定動作
してくれています.本製品自体にトラブルがあったことはこれまでありません.なお,本製品が利用するクラウドサーバー(AWSらしい)に1度だけ障碍があったようですが,次の日には復旧していましたようです.そもそも月額で費用が発生する訳でもないので,文句を言えるようなものじゃないと思います.
次に画質について.予想よりも明るいですし,驚いたことに逆光にも結構強いです.また,暗いところでもハッキリ見えます.
FullHD にすれば,10畳くらいの部屋なら拡大すればそこに置いている機器のLEDの光り方くらいならきちんと解りますので,私の用途だと全く困らないです.あまり広角ではないので,一度に見渡せる範囲こそ広くはないですが,必要なら首振り機能を用いて上下左右ほぼ360度見渡せますので全く困りません.
最後にネットワークの利用率についてですが,最高画質(HD画質)だと500kbps程度,SD画質だと400kbps程度(アプリの表示ではなくネットワーク機器で測定)のようです.私の場合はサーバー監視でほぼ静止画なので,HDでもSDでもほとんど値が変わらないのだと思います.もちろん監視映像を見ていないときは1kbps程度まで即座に落ちます.クラウドサーバーとの接続を維持するため定期的にパケットを投げてはいるのでしょうが,ネットワークに負担になるほどの量ではありません.
本製品,サーバーの監視用として入れた訳ですが,やはり有ると全く安心感が違います.
これまで Windows Update などで再起動すると,全く見えないので接続が回復するまで相当に不安でした.しかし,本製品を入れてからはサーバーのLED の様子からだいたいどんな状況なのか分かるようになり,ほぼ現地にいるのと変わらない感じで再起動が行えます.
また,LEDの様子からハードウェアのトラブルなのかソフトのものなのかもある程度見分けることができ,諦めて職場まで時間をかけて行かないとだめなのかそうでないのか速やかに判断できるのも大きいです.実際,先月ディスク障碍が起きた時は,現地対応(ディスク交換)の判断が行いました.障碍が起きると結局は面倒な作業になるのは同じですけど,諦めきれずにアレコレ遠隔地からやってしまい時間ロスしますし,ヘタをすると症状悪化させるおそれもあります.しかし,見えていて原因の予想がつくとすぐに諦めて対応を開始できる分,時間的にも心情的にもかなり楽です.
まぁ本製品,ATOM のクラウドサーバーに依存しているので,製品自体が壊れなくてもこのクラウドサービスが維持されないと使い続けることができないのが問題点ではありますが,金額4200円なら最悪1年使えれば(仕事的な意味では)元が取れます.
ということで,個人的にはかなり良い買い物をしたと満足しています.
以上!